皆さんはロックバンド『KISS』を知っていますか?
KISSは1973年から2023年まで活動していたアメリカのロックバンドで、50年に渡り「ロック界のレジェンド」として活躍してきました。
顔を白く塗った奇抜なメイクと衣装は、1度見たら忘れらないビジュアルですよね。
日本にも何度か上陸し、音楽番組にも出演していたので、「テレビで見たことある!」という方も多いのではないでしょうか。
本記事ではKISSの活動終了まで在籍していた4人のメンバーや、バンドの歩みを紹介します。
この記事を読めば、KISSの魅力を理解できること間違いなしです!
『KISS』は、1973年にアメリカで結成されたハードロックバンドです。
「コープス・ペイント」と呼ばれる白塗りメイクと、花火やスモークを使ったド派手なライブパフォーマンスで知られています。
KISSは1974年に『キッス・ファースト 地獄からの使者』でレコードデビュー。
デビュー後はライブツアーやテレビ出演を重ねて実力をつけ、1975年発売の3rdアルバム『地獄への接吻』を機にブレイクを果たします。
その後、1976年にリリースしたアルバム『地獄の軍団』は※プラチナディスクを獲得し、一気に人気バンドへと成長。
2014年には「ロックの殿堂」入りを果たし、作品の売り上げは1億1000万枚を記録しました。
※全米で100万枚以上の売上を記録したアルバムに贈られる賞
順調に活動を続けていた中、2018年に最後のツアー『END OF THE ROAD WORLD TOUR』を開催することを発表。
発表から4年後の2023年12月1日~2日にニューヨークで最終公演を行い、活動に終止符を打ちました。
KISSのメンバー(左から順に)
ボーカル、ベース:ジーン・シモンズ
ボーカル、リードギター:トミー・セイヤー
ボーカル、ドラムス:エリック・シンガー
ボーカル、リズムギター:ポール・スタンレー
KISSのメンバーは入れ替わりが多いですが、本記事では主に活躍した4人を紹介します。
バンドの特徴である白塗りメイクは『ペルソナ』と呼ばれ、「王子」「悪魔」などの設定が割り振られています。
メンバー4人のプロフィールと、それぞれの『ペルソナ』を見ていきましょう。
担当:ボーカル、リズムギター
ペルソナ:スター・チャイルド(星の王子)
生年月日:1952年1月20日
出身地:ニューヨーク
ポール・スタンレーは、結成時から在籍していたKISSのオリジナルメンバーです。
ペルソナは『スター・チャイルド』で、「右目の黒い星から光線を放つ」という設定です。
ポールはKISSの代表曲『デトロイト・ロック・シティ』『ラヴ・ガン』などの作詞・作曲を担当しています。
バンドのヒット曲のほとんどは、ポールが手掛けたものだそうです。
活動停止までKISSの音楽を支えた、バンドのフロントマンとして知られています。
担当:ボーカル、ベース
ペルソナ:デーモン(悪魔)
生年月日:1949年8月25日
出身地:イスラエル
ジーン・シモンズは、ポール・スタンレーと共にKISSを結成した「バンドの創始者」です。
KISSのボーカル、ベースに加えて、作詞・作曲も担当しています。
ジーンのペルソナは、地獄から来た悪魔『デーモン』です。
必殺技は火吹きと吐血で、ライブでは口から火や血を吐く過激なパフォーマンスを披露。
KISSの特徴である『コープス・ペイント』の考案者でもあり、バンドの派手な演出に影響を与えた人物として知られています。
担当:ボーカル、ドラムス
ペルソナ:キャットマン(猫の怪人)
生年月日:1958年5月12日
出身地:クリーブランド
エリック・シンガーは、1991年に加入したアメリカ出身のドラマーです。
同年に亡くなったエリック・カーの後任として、KISSに参加しました。
ペルソナは『キャットマン』であり、初代ドラマーであるピーター・クリスのメイクを引き継いでいます。
エリックの演奏は、パワフルなサウンドを高速で奏でるパフォーマンスが特徴です。
ボーカリストとしてのスキルも高く、カバー曲『Heaven』ではクリーンな歌声を披露しています。
KISS以外にも『ブライアン・メイ』『アリス・クーパー』といった有名なミュージシャンとも共演し、ハードロック・ヘヴィメタルを支える存在として活躍しています。
担当:ボーカル、リードギター
ペルソナ:スペースマン(宇宙人)
生年月日:1960年11月7日
出身地:ポートランド
トミー・セイヤーは、2002年に加入したKISSの5代目ギタリストです。
以前はハードロックバンド『ブラック・アンド・ブルー』のメンバーとして活動し、バンド解散後の1989年からスタッフとしてKISSに参加。
裏方業務やギターの代役を経て、2002年に正式メンバーとなりました。
トミーは加入前から、「KISSの大ファン」であること公表していました。
加入後は裏方としての経験を活かし、「楽曲制作に参加」「ファンの意見をメンバーに伝える」などの役割を担っています。
リードギターのポールも「KISSとしてどうするべきか迷った時は、トミーに意見を聞く事にしている」と語っているため、KISSの立役者として大きく貢献していることが分かります。
活動開始から50年に渡り、ハードロック・ヘヴィメタルファンを魅了してきたKISS。
そんなKISSには「一時期はメイクを落として活動」「メンバーの入れ替わりが多い」など、多くのエピソードが残っています。
ここでは、KISSのメンバーに関するエピソードを3つ紹介します。
KISSのトレードマークである白塗りメイクは、日本の「歌舞伎」を基にしたものです。
特にジーン・シモンズが歌舞伎の大ファンであり、7thアルバム『地獄からの脱出』のジャケットには歌舞伎役者を思わせる表情が採用されています。(写真右上)
このメイクは見た目の奇抜さではなく、「メンバーのキャラクター」を表現するために行ったそうです。
個性を際立たせる派手なメイクが注目を集め、バンドの人気につながったといえるでしょう。
KISSにはメイクなしで活動していた「ノーメイク時代」がありました。
1983年にリリースされたアルバム『Lick It Up(地獄の回想)』で初めて素顔を公開。
デビュー以来素顔を明かしていなかったため、多くのファンに衝撃を与えました。
ノーメイクでの活動は「一時的な方向転換」として行われ、1996年まで継続。
同年に開催された『Alive/Worldwide Tour』から、おなじみの白塗りメイクが復活しました。
インパクトは控えめですが、メンバー全員がキレイな顔立ちをしていることは間違いないですね。
KISSは「メンバーの入れ替わりが多い」バンドとして知られています。
ジーン・シモンズによると、「KISSのメンバー交代は11回ある」とのこと。
結成時から在籍しているのはジーンとポールのみで、それ以外のメンバーは何度も変わってきました。
メンバーの変遷は、1980年のピーター・クリス脱退から始まりました。
現在の体制に至るまで、リードギターは5回、ドラムスは3回入れ替わっています。
紆余曲折を経ながらも、KISSは「ロック界のレジェンド」として活動を続けてきたのです。
ここからは、皆さんに聴いて欲しいKISSのおすすめ曲を紹介します。
本記事では「ライブで演奏されることが多い」「ファンからの人気が高い」曲を5つ選びました。
各楽曲のMVやライブ映像も載せているので、気になった曲があればぜひご覧ください。
リリース日:1974年2月8日
収録アルバム:KISS(キッス・ファースト 地獄からの使者)
『ジュース』は、1974年2月8日にリリースされた1stアルバム『キッス・ファースト 地獄からの使者』に収録された曲です。
デビュー初期のライブでは、OP曲としてよく演奏されていました。
本作は「重低音が鳴り響く攻撃的なサウンド」が特徴です。
一定のテンポで奏でられるギターとドラムの音は、思わず足踏みをしたくなるリズムを作り出しています。
ポールとジーンの訴えかけるような力強い歌声も印象的で、KISSのエネルギッシュさを存分に感じられる曲です。
リリース日:1975年4月2日
収録アルバム:Dressed to Kill(地獄への接吻)
『ロックンロール・オールナイト』は、1975年4月2日にリリースされたシングルです。
当時の全米シングルチャートで12位を記録した作品で、「KISS最大のヒット曲」として知られています。
この曲は、KISSの中でも特にテンションが上がる、アップテンポなロックナンバーです。
サビ終わりの「I wanna rock and roll all night」ではメンバーとファンが一体となり、リズムに合わせて手拍子を打ちながら盛り上がります。
キャッチーでポップなサウンドは、発売から現在に至るまで多くのファンに愛され続けています。
リリース日:1976年7月28日
収録アルバム:Destroyer(地獄の軍団)
『デトロイト・ロック・シティ』は、1976年7月28日にリリースされたシングルです。
『ロックンロール・オールナイト』と並ぶKISSの人気曲であり、ほぼすべてのライブで演奏されました。
この曲のポイントは「間奏のギターソロ」です。
ポールとトミーの2人が奏でる美しいハモリは、1度聞いたら頭から離れなくなること間違いなし。
ファンからの人気も高い名曲で、KISSの曲を初めて聞く人にもおすすめです。
リリース日:1977年6月30日
収録アルバム:Love Gun(ラヴ・ガン)
『ラヴ・ガン』は、1977年6月30日にリリースされた曲です。
同名のアルバムの表題曲として発表され、すべてのツアーで演奏されました。
イントロはドラムの連打と、ギターの勢いあるサウンドから始まります。
サビではタイトルの「Love gun」が繰り返され、ポールの力強い歌声が響き渡ります。
ポールが「代表的な5曲の1つに入る」と言うように、今でも人気の高い1曲です。
リリース日:1979年5月20日
収録アルバム:Dynasty(地獄からの脱出)
『ラヴィン・ユー・ベイビー』は、1979年5月20日にリリースされたシングルです。
同年5月23日に発売されたアルバム『地獄からの脱出』の先行シングルとして発売されました。
本作はKISSのこれまでの曲とは全く違う、ディスコ調のリズミカルなビートが特徴です。
ボーカルの裏で響くベースの低音が心地よく、自然と体が動き出すリズムを生み出しています。
後に西城秀樹やWinkがカバー曲を発表するなど、日本でも親しまれた曲の1つとなりました。
長年にわたり「ロック界のレジェンド」として活動を続けてきたKISSは、2018年にバンド活動の停止を発表。
引退理由について、ベーシストのジーン・シモンズは「“最高”の状態のままステージを去るため」と語っています。
最後までファンのことを思い、「最高」の状態でステージを去ったKISS。
ここでは、KISSのラストライブ『End of the Road』と、今後の展開について解説します。
KISSは2019年から、最後のワールドツアー『END OF THE ROAD WORLD TOUR』を開始。
最終公演は2021年7月を予定していましたが、コロナ禍の影響で開催は2022年以降に延期しました。
その後、2023年3月に最終公演『End of the Road』を、12月1日と2日に行うことを発表。
ライブは予定通りに開催され、会場の『マディソン・スクエア・ガーデン』には約2万人のファンが集結しました。
最後は代表曲『ロックンロール・オールナイト』を歌い、50年の活動を締めくくりました。
KISSはラストライブの終了後、今後は3Dアバターとして活動することを発表しました。
メンバーをデジタル化することで、「不老不死となってバンド活動を続ける」とのこと。
公式YouTubeには、メンバー4人がモーションアクターとして演奏する様子が公開されています。
「永遠の命を手に入れた」KISSはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。これからの活動が楽しみです!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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