1994年に発売されたファーストアルバム「weezer」は、通称「ブルーアルバム」や「青盤」と呼ばれています。そう呼ばれる通りの鮮やかな青いジャケットに立つ華のない4人の青年が鳴らす轟音に世界(特に日本)は震えあがりました。
中心人物であるボーカル、リヴァースクオモはニューヨーク生まれヘヴィメタル育ち。そんな彼が産み出すメロディは何故か日本人の琴線に触れてきて離れません。
このアルバムが出た当時、アンテナの感度がビンビンな友人達の間ですぐに話題になり私もM-4の「Buddy Holly」で1発でやられました。時折入ってくる間の抜けたキーボードファルセットを多用するキャッチーなコーラスその全てを包み込むような爆音のギター。それを前述の冴えない4人が鳴らす姿はカリスマ性ゼロ!
このアルバムが出たのがカリスマ性の固まりだったNirvanaのカートコバーンが亡くなった直後だというのも不思議な縁で、のび太イズム全開の彼らがカートという圧倒的な存在のカウンターとして受け入れられたのもデカいのかなと思ったりします。
そんなweezerに影響を受けたバンドは世界中に星のように存在していて日本でもバンプオブチキン、くるり、アジアンカンフージェネレーション辺りはweezerがいなかったら確実に生まれてこなかっただろうと断言できます。
今でも現役でバリバリ活動中の彼らですが圧倒的な存在感を放つこのアルバムを超えたくても超えられないというのが正直なところです。しかしそれはあくまでweezer基準で考えたらのこと他のアルバムもとても素晴らしいので是非とも追っていってほしいものです。